一時期、「断捨離(だんしゃり)」という言葉が流行しました。
断捨離とは「モノへの執着を捨て不要なモノを減らすことにより、生活の質向上・心の平穏、運気向上を得ようとする考えのこと」です。
言葉は難しいですが、やることは非常にシンプルです。
片づけの裏技といえば多くの方が100円グッズなどを活用した整理方法を期待されますが、プロが伝えたい事は整理収納の考え方、それこそ最大の奥義なのです。
目次
整理の手順はたったの3つだけ!
アメリカTIME誌による「世界で最も影響力のある100人」にも選出された、片づけコンサルティングのプロ、近藤真理恵さんこと「こんまり」さんが有名ですが、そんな片づけのプロたちが実践している手法は基本的に3つです。
彼女たちのすべてを真似ることは出来ませんが、基本の3つくらいなら私たちにもできそうです。
3つのポイントとは、
- まずはすべて出してみる
- 要るモノ、要らないモノに分ける
- 最適な場所に戻す
たったこれだけです。
しかし、この3つの手順が実は整理収納の奥義でもあるのです。
モノには賞味期限がある!
もちろん食品のことではありません。雑貨にも賞味期限があるというのが整理収納を行う上で重要な考え方です。
では賞味期限とはいったいどういうことなのでしょうか?その例を挙げてみましょう。
- ボロボロになって使えないモノ
- 壊れたモノ
- 何年も使っていないモノ
- 破れた服
- 着れなくなった(入らなくなった)服
- 流行おくれで着ない服
つまり、あなたの中でモノとしての価値が失われているモノ、モノとしての賞味期限が切れて使わないモノのことです。
こんまりさんはこれを「ときめくモノ」と「ときめかないモノ」で表現されていて非常に判りやすいですよね。
写真を例にすると、デジタルが当たり前になった今ではフイルム式のカメラはモノとしての価値は失われていますが、思い出に残るデータで残せない写真はまだ価値があるかも知れません。
まずはすべて出してみよう
ここからは実践編。まずはやりやすいところからやってみましょう。
今回すぐに始められ基本を理解しやすいように、お財布からやってみます。
「えっ?お財布?」って思うかもしれませんが、整理の手順は大小の場所に関わらず基本は一緒です。ではやってみましょう。
ステップ1「すべてを出す」
手っ取り早く私の財布で実践してみます。
あらビックリ!免許書やカード類が37枚、名刺9枚、風邪薬6包、バンソウコウ、頭痛薬、出るわ出るわ、ようこんなに入ってたな・・・(-_-;)
お金はそもそもあまり入ってなかったので省略させていただいた(笑)。
ステップ2「分ける」
すべてのモノを出したら「使えるモノ(よく使うモノ)」と「使えないモノ」に分けることからスタートします。
普段からよく目にしている財布ですが、入っているモノまで把握していないことに気づかされます。
私は取っておかない方ですが、レシートをため込んでいる女性の方は多いのではないでしょうか。
使えるモノ(よく使うモノ)
- 免許証
- 保険証
- よく使うクレジットカード
- ANAカード
- Suicaカード
- コンビニカード
- 名刺
「これは使う頻度が高いよね」というモノ、要するに「要るモノ」です。
名刺入れを忘れた際に活躍する名刺は緊急用なので2~3枚程度に減らせますよね。
使えないモノ
使えないモノ、古くなったバンソウコウ、期限が切れたスタンプカード、そもそも意味をなさない宣伝物、劣化した頭痛薬・・・なんでこんなの持ってんだ、「要らないモノ」はすぐ捨てよう!
使えるけど時々か、めったに使わないモノ
- 家電店のカード
- 飲食店や衣料店のポイントカード
- 飲食店や運転代行の名刺
- 風邪薬
ここからが少し厄介だ。使えるけど普段は使わない、でも、いつかは使う可能性が高いモノ。
これらは「期限を決めて」から「一時保管する」か、思い入れがないモノは適切に「処分」する!
有効期限が切れたポイントカードをため込んでいませんか?
適切に処分するには?
例えば飲食店などの名刺類はスマホの名刺管理ソフトに取り込む、写メを撮っておく。データで残しておけば差し支えないので思い切って処分!
家電店のカードやポイントカードは100円グッズのカード入れに一時保管し、所定の場所に適切に管理しておけば普段は持ち歩かないでも大して支障はないはずだ。
期限を決めて保管する
一時保管するカード類、ただ保管していればいずれはカードケースが満杯になってくる。その為にも「期限を決める」ことが重要だ。
半年後、1年後、保管してあるカードが一度も使われることがないのであれば、本当に残しておく必要があるのか確認が必要です。
ポイントカードにも大抵は使用期限があるし、お店自体も潰れているかもしれない。
期限を決めて「もう少し残しておく」のか、「処分してもよい」のか判断すれば良いのだ。
ステップ3「最適な場所に戻す」
最後のステップは一度すべて出して「要る」と判断したモノを「最適な場所に戻す」作業をやってみよう。
実際に財布に戻してみたのが次の写真(元のパンパンの財布状態を撮り忘れた)だが、まず第一にかなりスッキリして薄くなった。
そしてただ戻すだけでなく、よく使うカード類は左側に、また上から使用頻度が高い順に並べて収納。
右側はやや使用頻度が落ちるが同様に整理収納した。これでスーツの内ポケットにも入りそうだ。
整理・収納がうまくいくための鉄則
- 適正量を決める
- 動線を考えて収納する
- 仲間同士に分類する
- 使用頻度別に収納する
- モノの指定席を決める
- むやみに収納道具は買わない
住まいや暮らし方などにあったモノの買い方、持ち方、必要な量はどれくらいか。
動作や動線を考えるとアクション数が減り、使いやすく動きやすくなる。
同じことをするモノで使う目的や場所でまとめると探しやすい。
使う頻度が多いモノほど取り出しやすく収納すると便利。
収納する場所を決める。書類などであればファイルに入れてラベリング(名前)をしてあるとすぐに探せる。そして定位置が決まったら、使った後は必ずその場所に戻す。
要らないものは処分し、一時保管でどうしても収納道具が必要な場合は、収納道具のサイズを測って購入する。後で部屋や場所が狭くならないように必要最低限が基本。
整理とは「区別する」こと、収納は「使いやすくするため」に行うもの
財布で実践してみましたが、これが机の引き出しだろうが、台所の食器棚だろうが基本は一緒です。
- まずはすべて出してみる
- 要るモノ、要らないモノに分ける
- 最適な場所に戻す
まずは自分がやりやすい場所、短時間で終えそうな場所から着手しコツをつかんでください。
整理収納アドバイザーが実践する整理収納術、意外に簡単だと思いませんか?
長々とお読みいただき、ありがとうございました。